「31歳、夫婦2人、13万円で、自分らしく暮らす」
なかなか衝撃的なこのタイトルに惹かれて本書を読んでみました。
著者のなにおれさんは「少ないお金でも楽しく暮らせるように努力すること」を
本書のテーマとして書かれています。
少ないお金で暮らしが質素になれば、選べる仕事や働き方の選択肢が広がります。
この状態が自分らしく生きることの土台となると言われています。
今回は自分らしく生きることがどういうことかを焦点に本書の紹介をしていきたいと思います。
「お金の不安」の正体を見極め、必要最低限の生活コストを把握する
多くの方はお金に対する不安を抱えながら生きています。お金に対する不安の正体とは
「普通の生活すらできなくなるという漠然とした恐怖」と定義されています。
その漠然とした恐怖を克服するためには、生きるために最低限いくら必要かを把握することです。
- 最低限清潔感のある家に住む
- 最低限の水道や電気、ガスは使える
- 最低限の通信環境は整っている
- 最低限健康的に暮らすための食事はできる
- 最低限生活するための日用品は使える
- 払わなければならない税金や社会保険料を納められる
これらの支出を合算した金額が、最低限生きるために必要なコストであるということです。
このコストを「生命維持コスト」と言われています。
なにおれさんは生命維持コストが独身であれば月5万円、夫婦2人で月10万円用意できれば
贅沢をせずとも普通に暮らすことができるそうです。
月5万円といえば家賃だけで超えてしまう方もたくさんおられそうですよね。
いきなりこのレベルの生活をすることは無理だと思いますが、日々の暮らしの中で自分は
いくらあれば暮らせるかという基準を引き下げていく作業が必要となります。
- 家賃6万円の部屋から4万円の部屋に引っ越してみる
- 月5万円かかる食費を自炊を増やして月3万円になるよう努力する
といった具合ですね。
やりたくない仕事でお金を稼ぐことを辞めよう
自分の生命維持コストを把握できたら、それに対して必要な収入はいくらであるか分かります。
例えば月10万円で生活することが可能なら、最低限毎月10万円の収入があれば生きていけます。
もし、月15万円の収入があれば5万円の貯蓄ができるというわけです。
ここで気を付けなければならないのが、「やりたくない仕事でお金を稼ぐこと」です。
やりたくない仕事の時間が長くなればなるほど浪費も増えるからです。
なにおれさんは本書の中で以下のような事を言われています。
やりたくないことに時間を費やした分だけ苦痛を感じます。そして、その苦痛を和らげるためには手軽に快楽を得られる浪費が必要になるものです。すると、生命維持コストが高くなり、お金の不安がずっと付きまとうことになります。
やりたくない仕事を極力減らし、自分が本当にやりたい事でお金を稼げるように
努力することができれば、少ないお金でも毎日を楽しく暮らすことができるようになるのです。
「質素」と「粗末」は全く違うものである
少ないお金で毎日を暮らすことを本書の中で「質素な暮らし」と言われていますが、
これは決して「粗末な暮らし」ではありません。
「質素」とは贅沢しないがゆえに、あるものを大切にするということ。
「粗末」とは物事を雑に扱うということ。
このように「質素」と「粗末」は全く相反するものです。
粗末に暮らすよりも質素に暮らす方が豊かさを感じられるというのです。
また、なにおれさんは本書の中でこのようにも言われています。
ありふれた日常の中に豊かさを感じる最大のコツは「自分が大切にしたいものだけを大切に扱うこと」
なんでもかんでも大切にするのではなく、自分が本当に大切にしたいものだけを大切にすること。
これが「質素な暮らし」だという事です。
贅沢とはなにか
質素な暮らしをしていると贅沢は全くできないのではと思ってしまいますが、
贅沢とは普通以上のことをすることだとなにおれさんは言われています。
普段から毎日自炊して外食をしない方は、高級レストランに行かなくても外食チェーン店で
ハンバーグ定食を食べれば贅沢になりますし、自宅でインスタントコーヒーを飲んでいる方は
コンビニの100円コーヒーが贅沢になるということです。
普段から少ないお金で暮らしていれば、このようなちょっとしたことでも贅沢を感じられます。
生活水準を下げる生活ができれば毎日のちょっとしたことが新鮮に感じられ、
多くの方が普通と感じることが贅沢になるということですね。
お金を貯めることができれば選択肢が増える
少ないお金で楽しく生活ができるようになれば、お金は自然に貯まっていきます。
お金はあらゆるものと交換が可能なツールであるため、あればあるに越したことはありません。
お金を持っていれば選択肢が増えます。
やりたいことにいつでも挑戦でき、やりたくないことからいつでも逃げることができるのです。
だからこそ豊かになることができるということです。
まとめ
「少ないお金で毎日を楽しく暮らす」このことを実現するために必要なことは以下の2点です。
- 生活水準を下げながら生活に必要最低限な生命維持コストがいくらか把握する
- 生命維持コストで生活するために必要なだけの金額をやりたくない仕事以外で稼ぐ
決して贅沢で派手な暮らしはできないかもしれませんが、
私はなにおれさんの考え方にすごく共感が持てました。
「きっかけさえあれば人生は3年もあれば変えられる」となにおれさんは言われています。
少しずつ毎日の生活を見直して質素な暮らしを実現できるよう努力してみませんか。
見えてくる景色がきっと変わってくると思います。
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